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2010 Winning Marketing Style Ⅴ.
流通の再グルーピングとハイブリッド流通システム
井坂勝也
激動する流通
 2010年までを見通すとつぎの三つの要因から流通は激動する。
 一つは、1990年代までチャネルリーダーの座にあった国内の組織小売業の綻びが鮮明になることである。デフレ圧力を受け、販売数量増・単価減による水没店が急増している。メーカーの販管費に依存したチェーンオペレーション経営の仮面が剥がれていく。企業間格差も鮮明になる。
 第二は、カルフール、コストコ、ウオルマートなど外資小売の日本進出の本格化である。グローバル戦略における日本市場は魅力的だ。弱体化した日本の組織小売業の買収も含め、急拡大も予測される。
 第三は、EC普及の加速化である。 経済産業省と電子商取引推進協議会では、B2C市場規模を2000年で8240億円、2005年には13.3兆円と五年で約16倍の成長と推計している。家計消費に占めるEC支出の比率・EC化率は2000年0.3%から2005年4.1%となる。当社のB2C市場規模推計では2004年18.5兆円である。現在の小売業年間販売金額をベースに試算すると、その構成比は10%を超える。これは商業統計が捕捉している百貨店業態の年間販売金額を超える規模だ。ブロードバンド時代到来などEC化を加速させる要素は多数ある。EC市場は確実に波及し定着していく。

主導チャネルの転換
 こうした流通激動の結果、これまでの伝統的な店舗依存型から主導チャネルの転換が予想される(図表2)。
 アマゾンに代表されるeリテイル企業の主導型、チャールズシュワブ等のような再仲介業主導型、eリテイルとリアルの店舗を組み合わせ展開するハイブリッド企業による主導型、デルコンピュータに代表される中抜き主導型、そして、系列店を擁するメーカーによる系列ハイブリッド型が、今後の主導チャネルのモデルとして提起できる。2010年には、特にハイブリッド主導型、系列ハイブリッド型の比率が高くなると推定される。
 今後は、業種小売業内の勝ち残り競争はもとより、国内組織小売業、外資小売業、EC企業、そして現在最も伸長しているカテゴリー専門小売などがメーカーをも巻き込み主導権を巡る競争が展開される。


本稿は、当社代表・松田久一による助言・指導をもとに、井坂が代表執筆しております。本稿の内容は、松田からのアイデア・構想に大きく負っております。ここに謝意を表します。あり得べき誤りは筆者の責に帰します。

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