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HOME > JMRからの提言 > 提言論文 > 流通 > 提言論文 メーカー独自流通が生み出す情報・サービスとの融合(2005年)

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メーカー独自流通開発が生み出す
情報・サービスとの融合
舩木龍三

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1.なぜ、独自流通か
 小売流通における大手企業への寡占化が進行している。寡占化の進展にともない小売企業間の価格競争は激化し、いわゆるベルトラン型価格競争が小売間、メーカー間で繰り広げられ、小売、メーカーともに最終的に収益ゼロとなる。現実は寡占化する小売企業のバイイングパワーに負け、大手小売企業との取引では赤字というメーカーが続出している。ある調査では小売企業との取引に関わるコスト費目は30もあり、必要以上のコストを強いられている。
 こうした状況を打破し、収益を回復するための選択肢はふたつある。ひとつは戦略共有ができ、メーカーの意図どおりの販売・売り方が可能な企業を主力チャネルとし、利益の出ない価格競争を武器とする小売企業を補助チャネルとする差別的チャネル政策である。第二の選択肢はメーカー自ら直販チャネルをもつことである。直販チャネルをもつことでメーカーの創り上げた価値を十分に伝達し、ブランドを育てることができると同時に、十分な利益を出すことができるのである。
 多くのメーカー直販は、現在のところ、ネット販売が主流となっているがビジネスベースにのせているところは少ない。本命はリアル店舗、ないしはネット販売とのハイブリッドである。SPA業態の積極出店で復活しつつあるワールド、コクピット、タイヤ館、ミスタータイヤマンを直営+FC展開でイエローハット、オートバックスに対応するブリヂストンなどいくつかの成功例が出ている。こうした動きを機敏に捉え、未来への布石を打てるかどうかが、高収益化へのひとつの鍵を握っている。
 今回は、その布石を打ちはじめた情報家電業界、アップルとソニーの事例を分析する。情報家電業界は流通寡占化の先行ケースである。その上位集中度は、大手10社で60%にまで達している。二社のケースを通じて発見できたことは、物販業を超えた独自の業態を創り上げていることである。

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